ケルンからのオーストリア航空便はウィーン空港のターミナル3に夜10時過ぎに到着。ドイツからの移動なので入国手続きなどもなく荷物を受け取ったらすぐに到着ロビーに出られる。ウィーン空港からブルノまでのRegio Jetのバスは夜11時35分発なのでまだ少し時間があるので、いつものように到着ロビーに出て右の奥、SPARとトイレがみえるベンチに座って休憩。背面の壁にはKunsthistorisches Museum Wienと書かれていて、ウィーン美術史博物館所蔵の絵がある。美術館の宣伝のようである。だいぶ夜は更けているのだが、この絵の前に座っている人が結構たくさんいる。
乗車まで時間はあるものの、乗るバスを確認しておこうと、電光掲示板を見たら、バスの出発するはずの時間に目当てのバスが見当たらない。Regio Jetというチェコの会社のバスの予約をホームページからしている。電光掲示板にこのRegio Jetという社名がないのだが、Regio JetはStudent Agencyというブランド名も使っていて、Student Agencyのバスはその時間に便がある。
今までに乗ったウィーン空港からブルノまでRegio Jetのバスは、最終目的地はプラハであったので、23時35分発のプラハ行のバスを探したのだが、それが見当たらない。iPhoneのWalletに入れたチケットをみなおすとPlatform 2から出発のはずだが、やはりないのである。念のためチケットを紙に印刷もしておいたので、そちらを見ると、最終目的地がプラハではなく、Cracowと書いてある。ポーランドの街である。それならと、Cracow行きのバスを探したのだが、それもない。あるのは、23:35発のOstrava-Svinov行でPlatform 3からの出発とある。Platform 2 からは他の会社のブルノ行きのバスで、0:20発と載っている。
まさか、運休だろうかと、不安になり、とりあえず、バス乗り場のPlatform 2にスーツケースを転がして行ってみることにした。
Platform 2に行ってみると表示は、0:20の別の会社のブルノ行き。Platform 3の表示は、23:35発のOstrava-Svinovとなっている。到着ロビーの電光掲示板と同じである。どちらのプラットフォームにもRegio Jegのバスは止まっていたのだが、どちらが予約をしたBrnoに行くのかがはっきりとは分からないのには困った。
Regio Jetのバスは、正面の窓に行先の紙が貼ってあって、脇のガラスに、停留所名と時間が書いてある。Platform 2のバスの最終の行き先は、Krakówと書いてある。きっとチェコ語でCracowのことなのだろう。そして、途中に止まる停留所を見ると、Wien, Schwechat airportの次は、Wien, Hbf.で、その次はBrno, AN u hotelu Grandとなっているから、間違いなくブルノには行く。ブルノの先は、Olomouc, そして、Ostrava, Svinovという地名が出てきた。このポーランド国境に近いチェコの街が、電光表示板に記載されていた行先なのだが、このバスはさらに先まで行く。Katwice, Sadowa Dworzecで、こちらはチェコ国境を越えたポーランドの街。最終の行き先はKrakówなのである。
Platform 3 には、Regio Jetの23:35発のOstrava行きのバスが止まっている。バスに貼られている紙を見るとブルノを通るようなので、運転手にチケットを見せると、首を横にふってPlatform 2を指された。
そこでPlatform 2のバスの運転手にチケットを見せたら、問題なく乗れた。結局、チケットに書いてある通り、Platform 2からのバスが正当だったのだが、電光掲示板には載っていなかったので、混乱したのだ。
なぜ、電光掲示板ではPlatform 2からKraków行きのバスが出るとの表示がなかったのかよくわからないが、バス乗り場をよく見ると、ポスターのような形でWIEN-KRAKOWという23:35出発のバスが載っていた。特別便なのか、臨時便なのだろうか。
Regio Jetのバスに乗る時、コロナ前であれば、英語のわかる乗務員がいてパスポートの確認と、荷物の数の確認、荷札をくれて、運転手が荷物室に積んでくれるという対応をしてくれたのだが、今回は、運転手一人だけで、運転手が予約時に発行されるQRコードを機械で読み取るだけ。パスポートの確認もなくまた荷物は自分で荷物室に積み込むので、荷札もない。QRコードを確認した運転手は、チェコ語でバスの向こう側を指していたので、ブルノで降りる人は向こう側から荷物を積むように指示したようだがはっきりは分からない。多くの人がブルノで降りるであろうバスなので、ほかの人についてバスの反対側の荷物室に荷物を積んでからバスに乗車した。
バスの中では、コロナ前であれば、乗務員がドリンクやヘッドホン、新聞などを配ってくれて、様々なアナウンスを英語でもしてくれたのだが、コロナ対策で乗務員を乗せないことにしたのかもしれない。ドリンクはトイレの前に機械が置いてあるので、セルフサービスで取ってきて飲んでいいようだが、取りに行く人は一人も見なかった。
運転手は英語で話しかければわかるようなのだが、英語で答えてはくれない。決して愛想は悪くはないのだが、何かモゴモゴ言いながら顔や指で何かを伝えようとしてくれる。コロナ禍の影響なのかもしれない。チェコ語の分からない旅行者としては添乗員さんが戻ってきてくれることを切に望んでいる。
空港を出発したバスは、ウィーン中央駅に止まって数人の客を乗せて、ほぼ満席でブルノへ向かった。バスの中は暑くて、半袖のシャツ一枚でいる人もいた。うとうとと寝て、ほぼ2時間。ブルノに着いた。荷物を自分で荷物室から下ろして、長距離バスの停留所の前のホテルへ。ホテルへは夜中の2時に到着予定と予めメールを出しておいたので、玄関の鍵もすぐに開けてくれて、書類もサインするばかりに準備されていてとてもスムーズだった。前回は3年半前なのだが、以前もお泊りですねと、部屋をアップグレードしてくれた。観光客が戻らず部屋が空いていたのかもしれない。部屋に入って、まずは下着と靴下だけは洗濯して暖かくなるタオルハンガーにかけた。部屋が広いせいか少し寒くて、暖房をつけてもなかなか温まらなかったのだが、シャワーを浴びてすぐ寝てしまった。
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