米韓合同軍事演習の中、ソウルへ出発
この日は、朝鮮半島付近の海域で米韓合同軍事演習が始まるということで、北朝鮮が再びミサイル発射実験や核実験をするのではないかと言われていたので、重い気持ちを引きずるようにして羽田発ソウル金浦行の飛行機に乗った。もしかして、キャンセルが多くてガラガラなのではと思ったのだが、飛行機は見えた範囲では満席。ある意味、ビジネス・チャンスということなのかもしれない。遊びに行く人はまれで、ビジネスで行くという感じに見える人ばかりである。
金浦空港のATM
ヨーロッパでデビットカードの使い勝手が良かったので、韓国でも試そうと、早速、金浦空港のウリ銀行ATMへ。使い方は簡単で日本語も選べる。韓国国内発行のカードか外国発行のカードかを選ぶのだが、外国発行のカードだと手数料が取られるようだ。平日の正午過ぎだったので、時間外の手数料ではない。50,000ウォンを引き出そうとしたら、3,800ウォンの手数料。それに、日本の銀行側で108円の現地通貨引出し手数料(買い物の時は取られない)かかる。ちょっと手数料が高いなと一瞬躊躇したのだが、それでも、日本円の紙幣をウォン紙幣へ両替するよりも全体としてはちょっとだけ安いので、VISA デビットで引出した。今回、50,000ウォンだけだったが、引き出す金額が多ければ、紙幣の両替よりもお得になってくるのだろう。
ソウルのタクシー カードで支払い
金浦空港からタクシーに乗ろうとすると、模範タクシー Delux Taxiと一般タクシー Standard Taxiに大きく分かれている。タクシー乗り場は一緒なのだが、タクシーは、模範タクシーの列と一般タクシーの列に分かれていて、それぞれの運転手が、こっちこっちと、呼び込みをしている。模範タクシーの方が少し料金が高くなる。外国語対応にも対応するという国際タクシー International Taxiという括りもあって、それもDelux とStandardに分かれるようだし、また、車の大きさでは ジャンボ Jumboというくくりもある。どの国でもそうかもしれないが、ソウルでもメーターを誤魔化したり、わざと遠回りしたり、ぼったくりといったタクシートラブルがあると聞く。前回、ソウルに来た時、金浦空港からのタクシーで不愉快な思いをしたことを思い出して、今回は、ちょっと高いけれども模範タクシーに乗った。
タクシー料金を現金で支払う場合、どの国でもそうだが、お釣を渡そうとは積極的にはしてくれない運転手が多いので、高額紙幣だけにはならないように準備はしていた。日本だと、クレジットカードが使えるタクシーは、客席の窓などにクレジットカードマークが貼ってあることが多いが、聞いてみると、ソウルでは、特にカード会社のロゴをタクシーの中に表示することは無いようだ。ただ、どのタクシーでもソウル市内はクレジットカードは使えるはずとは現地の人が言っていた。
ソウルでは、鉄道などの公共交通機関共通で使えるプリペイド式らしい、T-money Cardというものがあり、それを使うための端末が運転席と後部座席の間に設置してある。インターネットでソウルで交通機関に乗るにはT-money Cardが便利と書いてあるので、これも現地の人に聞いてみたら、T-money Cardを使うのは、クレジットカードを持てない子どもなどが多くて、クレジットカードを持っている人は、T-money Cardを持っていない人が多いのだとのこと。やはり予めチャージして使わなければいけないところが不便だということで、公共交通機関でもクレジットカードを使っているそうだ。どうもICチップの付いているタイプのカードであれば日本のパスモ、イコカなどのようにタッチするだけで地下鉄に乗れるのだそうだ。
実際にタクシーでVISAのデビットカードを出したら、サインレスで全く問題なくメーター通りの支払いができた。現金だと、お釣ちゃんともらえるかな、なんて考えないといけないが、その点カードは便利である。
日本でもヨーロッパでも少額の決済にデビットカードを使うとサインレスのことが多い。ソウルのタクシーではサインレスだったが、ソウル市内の店舗では、1000円にも満たない少額の決済でもデビットカードは使えるが、どの店でも液晶画面にサインを求められた。どのコインがいくらなのか、慣れない外国では小銭が使いにくく、レジの前で少額の買い物ほど手間取ることが多いので、カードが使えると、スマートに買い物ができたような気がしてしまう。
ソウルでの食事 焼肉と石焼ビビンバ その他たくさん
独りで夕食の時は、明洞のロッテデパート地下のフードコートへ行ってみた。ここで、石焼ビビンバ。韓国料理の特徴かもしれないが、小皿にキムチや野菜を煮たもの、豆料理などがいくつも付いてくる。明洞の中を歩いてよさそうな店に入ればずっと安く美味しい料理を食べられるのだが、英語が通じなかったり、英語メニューがなかったりで、うまく注文できないこともあって、疲れていて、冒険する気になれない時は、このフードコートが便利である。フードコート以外にも、地下には、カウンター式で料理を提供するところがあり、寿司のようなもの、カレーライス、中華料理などなど、お一人様メニューがたくさんある。
現地の人と食事に行くと、ベトナム料理であったり、イタリア料理であったりと、ソウルの人に人気の店にいろいろと連れて行ってもらえた。ソウルの中心部とういこともあったのだろう、少し値段は高めの店が多かったが、美味しい店が多い。明洞のロッテホテル、ロッテデパートから地下をしばらく歩いたビルにある焼肉屋にも連れて行ってもらった。ソウルに来ると、焼肉は外せないということで、いつもどこかしらには連れて行ってもらうのだが、今回の店は、地元の人に最近人気なのだという。チェーン店だそうで、ソウル市内にも複数店舗あるらしい。
ソウルの焼肉屋さんは、たいてい、サンチュと呼ばれる野菜に焼いた肉を巻いて食べるというスタイルのことがおおいが、この店では、ちょうど日本の焼鳥屋さんのような感じでキャベツが出てくる。たぶん、サンチュも注文すればあるのだろうが、このキャベツというのが店の売りらしい。また、肉は、分厚くて、長い肉を店の人が、炭火やガスのロースターで焼いてくれて、はさみで切ってそれぞれのさらに取り分けてくれるというスタイルの店が多いのだが、この店では、少し小さめのステーキ肉のような肉を、テーブルに埋め込まれた電池調理器の上に、日本だとすき焼き鍋のような感じの鍋で焼いてくれて、それをお好み焼きのコテのようなもので、鍋の上で千切って小さくして取り分けてくれる。これは、肉が柔らかいからできることなのだと説明があった。確かに肉は柔らかくて、ジューシーで美味しい。日本のサシの入ったいわゆる口の中で溶けるというような肉ではなく、うまみと触感をじっくり楽しませてくれるくれる肉だった。そもそも鍋で肉を焼いているので、当然、シメはここにご飯を入れて、ガーリックライスのように炒めたものか、おじや状にしたものかを選べる。今回は、人数が多くて、鍋が二つだったので、両方食べることができたが、どちらも肉のうまみがふわっとご飯に乗ってきた美味しいシメになっていた。
金浦空港の免税店
帰途。金浦空港ではチェックインすると、荷物がベルトになって流れて行くので、チェックイン後、エックス線検査後、ちゃんと流れて行っているか、モニターでチェックしなければならない。これを自分で確認してから、出国手続きへ向かう。ラウンジは出国手続き前にあって、買い物しようかなと思っている時にはちょっと使いにくい。出庫国手続きを経て、免税店に行くと、だいぶ客引きが激しい。チョコレート、韓国海苔、酒などをかなり進めてくる。商品の前に立ち止まると、強くプッシュしてくるので、ちょっと買い物しにくい感じもする。
今回は市内でお菓子を買ったから、お土産には十分かなと、店を離れると、たくさんの買い物をしたのだろう、市内の免税店で買ったものを受け取り、それを免税店脇の椅子の前で、袋から出して、詰め替えをしている人が複数いた。たぶん中国からの観光客ではなかろうか。
柱の周りは袋や箱がいっぱい詰まれていて、かなりの量の買い物をしたようだ。荷物の詰め替えをしている人たちは、また手際が良く、ガシガシと袋を破いて、中のものを箱から出すなど、手慣れた感じでカバンに詰め替えていく。手際の良さに見ていて感心してしまった。
現地の人たちと話すと、北朝鮮のことはやはりいろいろと不安に感じているようであるが、ソウルはやっぱり元気で、活力がある街だった。
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