日中は仕事で、夜は仕事仲間と出かけることになる。やはりケルンと言えばKölsch(ケルシュ)と呼ばれるケルンのビールを飲みに、ドイツ語ならBrauhaus、英語ならたぶんBreweryとなるビール醸造所(今もその場所で作っているのかは良く分からない)へ行くことになる。
Kölschは細いグラスに入れて運ばれてくる。このグラスには”0.2L”とメモリがついていて、たぶん、ビールがこのメモリまでは入っていないといけない、というような目安になっているようだ。その線より上がビールの泡。そんなビールの入ったグラスを専用のホルダーにたくさん載せて、テーブルを回って来て、コースターの上に置いていく。その時、コースターに「一」と太い鉛筆で書いて行く。
グラスのビールがなくなると、日本の岩手名物わんこそばのように、注文しなくてもどんどんとお代わりを持ってくるというのがKölschの飲み方のスタイル。新しいグラスをコースターに置くたびに、「一」が足されていく。日本の「正」という字を書いて行くようなもので、グラスの数を数えて、最後にこのコースターの「一」を数えて、精算することになる。もうビールはいらないという時には、コースターをグラスの上に載せておく。
Kölschは日本のビールに近く、のど越しがよいすっきりとしている。ただ、仕事帰り、平日なので、自動車通勤の人は、瓶入りのノンアルコールのビールを飲んでいる。食事は、酒に合わせてか、少し味が濃いかな。
特にヨーロッパでは、日本の「お一人様」でも気兼ねなくというレストランは少なくて、出張の時など、独りで食事をしなければならない時には、ドイツであればBrauhausのようなところは、酒も飲めて食事も手軽に済ますことができる便利な場所である。サラダの上にチキンやターキーなど肉を載せた料理がどこにでもあって、ひとりの時はそんなものをつまみながらビールを飲むことが多い。だいたい何を頼んでも量が多すぎるので、このサラダと肉の取り合わせがちょうどいい感じになる。今回は、がっちりと大きなチキンと山盛りのポテトが乗った皿を頼んだが、ポテトは食べきれなかった。
今日の酒 Nectar of the Day
Kölsch at Brauhaus Schreckenskammer。いつも”Kölsch”と言うだけなので、ブランド名などもしかしたらちゃんとした名前があるのだろうとは思う。この店は駅には近いのだが、周りは繁華街ではなく夜は暗い。なのにもかかわらず、いつでもほぼ満席なのである。確かにビールも食事もうまい。
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