シャコバサボテンの花　一輪だけ　季節外れだけど

貰った時にはとてもきれいな鉢植えの花でも、次のシーズンに再びきれいに咲かすのは至難の技。シャコバサボテンは何回か貰ったことがあるのに、いつも枯れてしまう。一昨年のシーズンに貰った今回の鉢。枯れはしなかったものの、クリスマスには全く咲かなかった。それが、東京での桜の開花の便りと共に、どういう訳か一輪だけ、うすいピンクの花が開いた。

シャコバサボテンと言えば、鉢全体、一斉に花が咲く豪華さで冬に彩を与えてくれるものなのだが、色とりどりの花が咲き始めた春に、ひっそりと一輪だけ咲く姿に、恥じらいと潔さとを感じる。他と違っても気にしない、自分のペースでゆっくりとひっそりと花を咲かせる用意をして、季節はずれだけど、今、独りで凛と、誇らしげに咲いて見せた一輪の花。心が揺さぶられるね。遅れたくて、遅くなったわけではないかも知れない。でも咲きたくて、咲きたくて、咲いたんだっていう感じがする。そんな姿が尊く、美しく見えるね。